カラスの撃退にはレーザーポインターが有効ですが、顔を見られてしまうと仕返しをしてくる危険性があります。
本記事では、カラスの知能や行動、レーザーポインターの使用によるリスクとその効果的な撃退方法について詳しく解説します。
カラスの生態について
カラスの知能の高さは科学界でも注目を集めており、行動生態について研究が進められてきました。
その研究の中で、カラスは人の顔を覚えるうえ、集団で警戒したり仕返しすることが結論付けられています。
そんなカラスを撃退する安易な仕打ちをする前に、カラスの生態を知ったうえで慎重に行っていきましょう。
カラスの記憶力
カラスは人間の顔を識別し、長期間にわたって記憶する能力に長けています。
アメリカの研究によると、カラスは自分たちに危険性を与えるヒトの顔を覚えることができることが証明されました。
研究者たちは、原始人のゴムマスクをかぶって7羽のカラスを捕らえ、標識のバンドを付けて恐怖心を与えた後に放した。その後、この「脅威を与えた」ゴムマスクと、普通のマスクをかぶって歩いたときで、構内のカラスたちの反応が違うかどうかを観察した。すると原始人のマスクをかぶって歩いた時には、カラスたちは集団でいっせいに反応した。「カー」という声をあげるばかりでなく甲高く泣き叫び、怒ったように羽ばたき、尾もはたくようにして危険を知らせ合うような反応を示した。しかし、普通のマスクの時には何の反応もなかった。
引用元:AFB BB News
これは単なる偶然ではなく、カラスが過去に受けた経験や出来事を基に行動を変える能力の表れなのです。
生存戦略として非常に重要な役割を果たしており、特にヒナを守る繁殖期は気が立っています。
なので、自分の縄張りに近づいてきた人間を攻撃することもあり、SNS上ではカラスによる被害報告が跡を絶ちません。
人間の住む環境に適応し、人間と共存しながら生きていくためには、誰が味方で誰が敵なのかを素早く判断する能力が必要なのでしょう。
学習能力の高さ
〖雑学〗
— 小岩井レイ (@KOIWAI_rei) December 14, 2023
(カラスの生態について)
カラスは視力が人間の5倍あり、嗅覚はあまりないが視力をいかし餌を探します。
記憶力や学習能力が高く賢いため、餌がある場所やカラスを追い払おうとしてきた人の顔を覚えて襲いかかってくる場合もある。 pic.twitter.com/ncOi5kHkzc
カラスの記憶能力に伴って、学習能力も見過ごすわけにはいきません。
カラスの学習能力は、新しい環境や状況に迅速に適応するうえで生存に大きく貢献しています。
人間のように常に最適な行動を選択して環境の変化に柔軟に対応するため、時に攻撃をするのを厭わないのです。
さらに興味深いのは、カラスが群れで生活をしていることから仲間同士で情報を共有する点です。
例えば、カラスを追い払う方法として同じ手段を繰り返し使用すると、カラスはその方法に慣れてしまい、効果が薄れてしまいます。
一羽のカラスが危害を加える人間の存在を学ぶと、その知識はうるさい鳴き声によって群れ全体に広めるんです。
レーザーポインターの効果は限定的
春頃は、4羽くらいしかいなかったカラスが最近はかなり増えた。何をぶら下げたところで効果は初めだけなんだな。レーザーポインターで地道に追い払っている。 pic.twitter.com/PrGInUVbV8
— JH8KIY(戦争反対) (@JH8KIY) September 29, 2023
レーザーポインターを使用すると、カラスは一時的に逃げることがあります。
これはカラスが突然の光を嫌がるためで、特に緑色のレーザーポインターが最も効果的とされているからです。
効果的に使用するためには、太陽光が弱くなる夜明けや日の出の時間帯に使用するのが良いでしょう。
しかし、カラスは非常に適応力が高く、同じ方法に慣れてしまうと警戒心が薄れてしまいます。
結果として、レーザーポインターを使っても、カラスは再び同じ場所に戻ってくることが多いのです。
初めは効果があったとしても、持続的な効果を期待することは難しいでしょう。
カラスを撃退する方法
カラスを撃退するにはさまざまな方法があります。
これらの方法を適切に組み合わせることで、カラス問題を効果的に解決することができます。
以下に、レーザーポインターの使用方法、物理的な対策、音や光を利用した対策、その他の対策について詳しく説明します。
専用撃退グッズを活用する
レーザーポインターも一時的に効果を出しますが、ネックなのが手動な点です。
視認できる範囲で狙って打たないといけないうえ、顔を覚えられたら仕返しをされる可能性があります。
また、意図せずして反射して人の目に当たってもしたら、傷害事件として訴えられる可能性もゼロではありません。
しかし、専用の対策グッズ「カラスなぜ逃げる」を使用することで、アナタがその場に居なくてもカラスを撃退できます。
庭のカラスよけの"カラスなぜ逃げる"効果抜群ですね🙆 pic.twitter.com/EU7OIiZQR6
— ヒロ (@u0U5QxkfpzfRM9p) July 15, 2024
昨年の今頃ミニトマトが熟し始める頃からカラス数匹が集まる様になって食い散らかされたので、カラスの模型を逆さまに吊るすのを買いましたが全く効果無し。Amazonで見つけた「カラスなぜ逃げる」を使うとその日からピタッと来なくなりました🙆♂️ 今年も効果絶大🤲 pic.twitter.com/OqNdROHYnB
— ヒロ (@u0U5QxkfpzfRM9p) June 24, 2023
一度設置するだけで長く効果を発揮するので、農地やゴミ捨て場で重宝しているユーザーが確認できました。
音を利用した対策
目の前にいるカラスを追い払うのに有効なのは、カラスが嫌いな音を流すことです。
YouTubeではカラスを撃退する音源を制作されているクリエイターさんが配信をされており、コメント欄は効果テキメンの感想が述べられていました。
@yumitokyoarakawa2427
可燃ごみの日で朝6時前後になるとカラスが鳴いてうるさいので、こちらを再生したらカラスの鳴き声が止みました!!!すごい※。.:*:・’°☆@peipeichii
これを流すと5分もかからずカラスどもが一斉に逃げていく。
気持ちいい
強いて言うなら、手動で流すしかないのがデメリットでしょう。
超音波スピーカーを鳴らす
タカの鳴き声で、逃げたけど遠くで様子を伺っていたカラスが、撃退音超音波に変えたらいなくなった。
— 旅するヨッパライ (@t_ishizuya) May 6, 2023
しばらく様子見だな
外出時もカラスを撃退したい人は、自動で起動する超音波スピーカーで撃退しましょう。
人間には聞こえないけど、動物には聞こえる不快な音を発する機械のこと。
人間とカラスが聞き取れる音の周波数は異なっているため、カラスを含めた野生の動物が近づいたときに、勝手に鳴ってくれます。
- 人間の聴覚範囲は一般的に20ヘルツ(Hz)から20,000ヘルツ(20キロヘルツ)
(年齢や個人差によってこの範囲は狭まる) - カラスの聴覚範囲は約300ヘルツから80,000ヘルツ(80キロヘルツ)
- 犬の聴覚範囲は約40ヘルツから60,000ヘルツ(60キロヘルツ)
人体には悪影響がなく、安全性も保たれているうえでカラス以外の動物(犬、猫)にも効果があります。
予算も3,000円程度と安価で、屋外や雨天時でも24時間体制で撃退可能です。
まとめ:カラスは仕返ししてくるので、光・音で撃退しよう
カラスはレーザーポインターや攻撃的な仕打ちをしてきた人間の顔を記憶し、仲間に共有することができます。
自分たちが繁殖するために必要な記憶・学習能力は鳥類の中でも軍を抜いていて、慣れてしまうと調子にのってしまうものです。
手動で仕打ちをするのも労力と時間がかかってしまって面倒なので、一度設置するだけで撃退できるアイテムを活用することをオススメします。
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