お酒を飲みに行った店でぼったくりの被害に遭ったら、仕返しを考えてしまいますよね。
しかし、時間が経っている場合なら、証拠が無いと泣き寝入りするしかありません。
ただ、状況を理解したうえで意識的な立ち回りをすることでアナタの立場を有利にする方法はあります。
この記事では、ぼったくりの現状と具体的な仕返しについて解説します。
この方法で慰謝料をとれば、元は取れるようになりますよ。
なぜ、ぼったくり店は捕まらないのか?
そもそも「ぼったくり」とは、一般的な相場から桁外れた料金を請求される行為のことを指します。
常識的に考えてこのような非人道的行為は処罰されて当然と思うことでしょう。
しかし、現代の法律では「ぼったくり」の基準が明確になっていないため、法律や条例において取り締まりできないんです。
料理の質や接客面における「価値」という視点から見ると全く別物ですが、飲食における「価格」においては線引きが難しいものなんです。
お店で価格設定されるのは店側の自由な権限でもあるため、現地の情報や相場感覚を知らない人をターゲットにして繁華街でぼったくりは横行しています。
店によっても悪質な手段があるため、具体例を見ていきましょう。
ぼったくりキャバクラの場合
最も相談が多いのが、ぼったくりキャバクラです。
東京都歌舞伎町や大阪府ミナミのような夜の街が栄えている場所で被害に遭いやすく、自治体では条例違反が制定される対応がとられています。
主に「キャッチ(客寄せ)」で連れられることが多く、最初は「2時間で飲み放題5000円です」と敷居が低い印象を与えておいてオプション料金を請求する流れです。
過去に遭った、ぼったくりキャバクラの被害例
男性が街中でキャバクラの客引きに声をかけられ、一度足を運んでみることに。
店内では数名のキャバクラ嬢が接客してくれ、男性も楽しんでいました。
しかし、最終的に退店時には20万円の法外な請求をされてしまいます。
男性が支払いを渋ると、スタッフは免許証のコピーを取らせることを強制し「払わない場合は法的手段を取る」「自宅に殴り込みに行く」と脅迫。
最終的に、男性は屈強なスタッフに連れられてATMまで行き、現金を下ろして支払いました。
当初説明しなかった追加料金を上乗せし、請求金額をつり上げるのは「ぼったくり店の常套手段」といえます。
お客は訴訟や傷害の面倒事を避けるために、圧倒される空間でなす術が無く支払うケースが多いものです。
ぼったくりバーの場合
独身男性の被害で最も多いパターンとして挙げられるのが、マッチングアプリで知り合った女性関連によるものです。
出会い系サイトで知り合った女性の希望で見知らぬバーに行くものの、割高な代金が請求される事例はよくあります。
これは店側が裏で糸を引いており、女性スタッフが複数の男性を営業目的で連れてくるパターンがほとんどです。
過去に遭った、ぼったくりバーの被害例
ある男性が出会い系サイトで知り合った女性と会うことになり、女性が指定したバーへ行きました。
男性は女性と楽しく時間を過ごし、数杯のドリンクを注文します。
しかし、会計時に提示された金額は10万円。
男性が金額に驚いていると、バーのスタッフが「特別なボトルサービスを利用した」と説明。
男性は高額な請求に納得がいかず、抗議しましたが、店側は「女性が選んだもの」と一蹴します。
ぼったくりバーであると気付いたものの、女性に見られている男性は支払いを余儀なくされます。
その後の女性とのやり取りは素っ気ない態度をとられるようになってしまい、音信不通になりました。
女性からしたら、毎月5人引っかければ一ヶ月分の生活費は余裕で稼げますよね。
もちろん、シンプルに最初からぼったくり価格で請求されることもあります。
これは、メニュー表や具体的な料金を明かさないことを利用して、客を見て料金を意図的に操作しているからです。
常連さんであれば来店回数を増やしてもらいたい故に相場価格で提供しますが、一見さんには2度目以降の来店を期待していないため高く吊り上げます。
このような裏事情を全く知らない男性を狙って、好意につけこんで金を蝕むことを考える店側の悪い術中があるんです。
ぼったくり居酒屋の場合
🧑💼「お姉さんホストに行きませんか?」
— あすいるる (@Ruru8v6) December 8, 2023
👮「ぼったくり防止条例違反で逮捕!」
🙍♀️「居酒屋で7万ぼったくられました😢」
👮「法律詳しくないんだよね。弁護士に相談して。」 pic.twitter.com/wN9smegdNR
観光客や若者など、現地のことを知らない団体客をターゲットにするのが、ぼったくり居酒屋です。
ぼったくり居酒屋は、席料やお通し代が異常に高く、割り勘で負担を軽くさせようとする傾向があります。
過去に遭った、ぼったくり居酒屋の被害例
男性が友人5人と観光で訪れた街で、客引きに誘われる形で居酒屋に入りました。
最初は楽しく飲んでいましたが、料理は料金の割に量が少なくてコスパが悪い。
ある程度時間が潰れたのでお会計をすると、6万円の代金が請求されます。
明細には「お通し1,000円」「週末料金1,000円」「席料1,000円」など、注文していないオプションが含まれていました。
異変に気づいた男性が抗議しましたが、連れの男性が仲裁に入って「ここは俺が払うから」と支払うことに。
支払った男性は「楽しかったから良いんだよ」と機嫌を良くしていましたが、不満な気持ちが残ってしまいます。
複数名を巻き込むことで一人当たりの負担額は軽いにしても、人の思い出を踏みにじることは絶対に許されませんよね。
ぼったくり店からは、返金を要求できない
この記事を読むアナタが、既に料金を支払って何もしていなかった場合、返金や仕返しをすることはできません。
なぜなら、証拠不十分によって立証が難しいからです。
ぼったくり行為は「詐欺罪」に該当しない
詐欺罪とは、店側が故意にお客を騙すつもりがあったり、お客を誤解させるように金額が表示されていた場合が該当します。
そのため、一般的な相場より割高な代金を請求されても「来店して注文に応じた分」として正当な取引が成立していることから立証ができないのです。
このような事態があれば、詐欺罪が適用されます
- 実際には提供されていないサービスや商品に対して料金を請求する。
- 注文した覚えのない商品を勝手に提供して高額な請求を行う。
- 宣伝された価格とは異なる高額な商品やサービスの料金を請求する。
しかし、お客は誰も騙される前提で食事をしているわけでないため、証拠を残しにくいものです。
なので店側としても言い逃れができてしまうため、返金に応じてもらえないのが実態です。
ぼったくり店に仕返しする方法
済んでしまったものに対して、アナタの気持ちが晴れる形で仕返しする方法は難しいでしょう。
しかし、後日談でも対応ができる範囲で仕返しする方法をご紹介します。
SNS・レビューサイトで悪評を書く
SNSやレビューサイトで、詳細の実体験を記載して社会的に叩きましょう。
アナタが体験した貴重な悪体験を共有することは、他の人々を同様の被害から守る助けになりえます。
実際にぼったくり飲食店のレビューを見ても「料理がしょぼいわりに、値段が高い」という低評価が上がっていました。
まあ料理が高い!たたききゅうりが580円、ガーリックトーストは680円はない!
引用元:お肉とチーズのお店 肉バルKIWAMI
ドリンクも高い!ドリンクは更に薄い!
食べ放題を利用しましたが、食べ放題でお通し代とか色々と値段設定がおかしい所があります。
引用元:カルビちゃん 新宿店
表面上はかなり安く見えますが、実際に行くと牛○の食べ放題くらいの値段になります。
キャッチには聞いてなかった、お通し代とサービス料10パーセントが後味悪かったですねぇー。
引用元:京の酒道 つどい
2024年時点で様々なぼったくり飲食店の情報を検索してみましたが、ほとんどが閉業していたものばかり。
世間と連携して社会的に潰すことが結果として仕返しになるので、遠慮せずレビューしましょう。
弁護士に相談する
もうひとつ有効な手段は、弁護士に相談することで民事罰を与える仕返しです。
アナタがぼったくりの被害に遭った都道府県次第では「ぼったくり防止条例」が制定されています。
この条例に違反が適用されていると判断された場合、お店の営業停止処分を科すことができます。
引用元:アトム法律事務所
- 初犯であれば、6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金。
- 初犯ではなく常習の場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金。
ただし、ぼったくり防止条例の適用対象は風営法の届け出をしている飲み屋(キャバクラ・バー)だけで、普通の居酒屋には適用されません。
ぼったくり店に遭遇した時の対処法
勉強代にしては10万円以上の支払いをするのは高すぎますが、同じことを繰り返さないためにも知識武装することが大切です。
ここからは、ぼったくり店に入ってしまう前にできる対策や、会計時の対処法をお伝えします。
【来店前】来店前に、お店の情報をチェックする
ぼったくり店の被害を未然に防ぐためには、あらかじめ情報を収集しておくことが重要です。
訪れる予定のエリアでぼったくり情報がないか事前にチェックし、不審な勧誘には応じないように心がけましょう。
もし、訪問先のバーやキャバクラの目星がついてたら、必ずGoogleマップ口コミを参照してください。
レビューサイトでは掲載店の要望によって都合が悪いレビューを削除されることがあるため、忖度無いリアルな情報を確認できます。
また、サクラによる業者の架空評価もあるため、低評価レビューを重点的に確認しましょう。
【会計時】録音しておく
ぼったくり店に遭遇した際は、必ずスマホのビデオモードを起動してポケットに忍ばせてください。
相手はお客が証拠を残さないことを良いことに、精神的な圧迫をかけて判断能力を鈍らせる行動をとります。
その過程で、相手の発言や反応次第では「恐喝・監禁」の容疑で起訴できるため、賠償金をもらえることでしょう。
一番おすすめの対抗策が「交番に行くので触らないでください!触ったら傷害で訴えます!」と叫んで店外に逃げること。
そして即座に交番に駆け込んで助けを求めましょう。
とにかく、民事ではなく刑事上の犯罪に引っ張って対抗するために、証拠を残しておくことが大事ということです。
請求書の写真を撮る、店名や場所、事件の日時を記録するなど、後の対応に役立つ情報を確保しておくことが重要です。
【会計時】クレジットカードで支払う
もし、スマホの充電が切れていたり、録音ができる環境じゃない場合は、とりあえずクレジットカードで支払ってください。
そして、すぐに交番に駆け込んでクレジットカード会社に利用停止手続きを申請しましょう。
基本的に交番は民事不介入の原則によって対応してくれませんが、事の重大さをアピールするために「相談した」という事実が有効に働きます。
同意無く突発的な高額請求に対しては、カード会社によって請求を取り消すことができるためオススメです。
まとめ:ぼったくり店に仕返しはできないけど、対策が肝心
店側からしたら、お客を招き入れた時点で「勝ち」が濃厚であり、事後報告で高額請求をしても「あなた達が注文したんでしょ?」というスタンスで有利に立とうとします。
払ったお金は帰ってこないのは残念ですが、基本的にそういう店は淘汰されるので次から対策を徹底しましょう。
ぼったくり被害は、情報不足や不用意な行動が原因で発生することが多いです。
この記事を通じて、実態理解と遭遇時の対処法、予防策を実践してみてください。
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